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季刊/凹みスタディ

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2009年 12月 27日

新年まであと10日

12月26日

制作。

午後、あやちゃんが、働いてる日本食インビスの経営者の孫さん、鈴木さんと裁判の今後の方針を相談する。
ぼくもついていく。

あやちゃんは誠実なのでこのふたりに本当にかわいがられている。一従業員のためにこれだけいろいろしてくれる人達はみたことがない。

最後にはあやちゃんの応援までしてくれる。

もう、あやちゃん対ベルリン市がはじまってから一年以上。

変な話しだが、最近はこの一連の騒動も生活の一部になってきた。


まずは年明け1月5日に外人局へ行き、パスポートを返してもらうこと。
裁判所からの手紙にも、パスポートは返しなさい、と書いてあったし。
これがスムースにいけば一歩前進だ。決戦近し。

ぼくたちの新年はちょっとおそめの1月5日にはじまるのかもしれない。

そうしたら、気分転換にオランダにだってスペインにだって一緒に行ける。

もう一年以上あやちゃんはドイツからでることができなかった。ぼくの出張の時も、言葉にこそしないが一緒に行けないのがじれったかっただろう。

新しい世界で新しい人達と新しい経験(だいたいは苦い)をすることの大切さは二人とも十分わかっている。

でも、どちらか一方だけが、どんどん新しい経験をするのはぼくらにとってはバランスが悪い。いつか必ず差異がストレスになるから。
経験というすごく大事なもの。だからこそ、それだけは、ふたり一緒に積み上げるのが一番だ。



ハムチーズサンド
ツナピザ あや サラミピザ けん
かつカレー

# by hecomi-study | 2009-12-27 02:40
2009年 12月 26日

ありがとう、ダンボール。

12月25日

思ったよりお酒が残らなかった。

昨夜はあやちゃんがフルートでみんなが歌をうたったり、とにかくたのしかった。一番先に帰るがそれでも朝3時。これ以上遅くなると次の日が台無しになる。

昼に起きる。ゆっくり新聞(日本語)を読んだりする。

申しわけ程度に制作、と思いきや意外といろいろできる。

現在取り組んでいるのは、スペインの凹み3つと、ベルリン、ソフィエン通り34番地でみつけた2m強の凹み。両方バルセロナに持っていく。ベルリンのほうは、かなりいいかたち。今まで数十個のベルリン出身の凹みとつきあってきたが、その中でもベストと言ってもいいかもしれない。これをどうやって彫刻化するか、たのしみだが、そこには、たくさんの妥協が待ち構えている。

誰にだって妥協するときはあるのだろうが、ぼくにも人一倍なまけものの面がある。体の中で水分の次に、妥協が多いくらいだ。
妥協と闘うこと、そして自分の中の妥協を認めてうまくつきあっていくこと、今後も大きな課題です。

が、めずらしく今日はいい方向へ向かった。手間、は3倍かかるが、ベルリン君を大事に育ててあげられる方法を選んだ。

ただでさえ、すばらしい形の凹みなんだから、僕の手で史上最強の彫刻にしてあげよう。

選んでしまえば、あとはいやでも進むだけ。ある意味、楽なものだ。

そう考えると、選ぶ瞬間の時間だけは、本当に大切にしてあげなくては。


あげと豆腐とタマネギのみそ汁 ごはん
カレーライス





12月24日

昨日の夜は、短くした自分の髪型が気に入らず、ぶーたれていたあやちゃん。(明日の朝にはもう一度切って、ぼうずにする、と僕にからんでいた)
ところが、一晩寝て、髪もなじみ、本人も見慣れてきたようで、ごきげんになってきた。

あやちゃんの両親から段ボール箱が届く。

衣類や食料品など。気持ちのこもったものばかり。大切に使わせてもらいます。

おかげであやちゃん、完全復活、すっかりごきげんになる。ピーヒャラ、フルートまで吹いた。女性って。

ドイツはこれから数日、店が閉まるので、買い物へ。

申しわけ程度に制作。一も集まれば百だ。そんなことわざがどこかにあるはずだ。

今日の夜は日本の仲間と、忘年兼クリスマス会だ。

ぼくらが言い出しっぺなので、これから鳥を丸ごと焼く。

お茶漬け パン
ツナピザ
鳥肉 キッシュ フライドポテト ケーキ おすし 豚肉の白ワイン煮 など

# by hecomi-study | 2009-12-26 01:46
2009年 12月 24日

髪型の行方

12月23日

短時間集中して制作。作業が雑になってきたところでやめる。
毎日、これくらい要領よくできないものか。

午後2時、待ちにまった買い物へ。今日は服だ。
アニエスベーへ行く。かなり買う気だったが、あまりこれといったものがない。黒い長袖シャツをあやちゃんに買ってもらう。女性ものだがぼくにぴったり。

何軒もみたが、あやちゃんの気にいるコートはみつからず。唯一、プジョーの胡椒挽きを買う。

7時帰宅。あやちゃんはいい服がみつからず、がっかりしている。なにかごそごそしていると思いきや、気分転換に髪を切るといいだした。女性って。

ぼくもかり出され、ふたりでずばずば切っていく。

完成までしばらくかかりそうだ。


みそ汁 お米
野菜うどん
チョリゾーピザ


12月22日

制作。

でも年の瀬だからか、なんだかそわそわして、あまり集中力がない。

こういうときだからこそ、がんばらないといけないのに。

年明けまでは来年4月バルセロナの個展用彫刻の制作。前回バルセロナに行った時、街の凹みを3つ採取してきている。何百個の凹みの中から選び抜かれた精鋭たちだ。どれもいいかたちをしている。

どんなことでもいい。ひとつひとつの彫刻をつくる時には、必ず目標をつけるようにしている。というか言い聞かせている。どんな小さなことでも新しいことを盛り込んでみるのだ。そうすることでマンネリ化せずいつもどきどきして制作できるし、もちろん作品だって発展する。はずだ。マンネリ化時代に思いついた作戦だ。


夜、札幌の美術家、堀田さんから連絡がくる。朝の5時でこれから寝るという。うう、日本の忙しさは半端じゃないな。でもだからこそ、小さな日本がこれだけ世界で影響力を持ち得ている。日本をでるとそれはひしひしと感じる。

堀田さんは絵描き、 来年の4月にハンブルグで個展。前回の個展ではものすごい売り上げを達成し、今回も死ぬ気で作品をつくってくるだろう。

堀田さんにはもう一つ、造形絵画教室の校長先生という顔がある。優秀なスタッフに囲まれ、どんどんおもしろいことに挑戦している。
ぼくが大嫌いな、なんでもアートになる、とか、だれでもアーティストだ、という、日本のなまぬるい流行とは全く正反対の教育プログラムを孤軍おしすすめる。そして評価されつつある。正しい方向の訓練、自分で哲学をつくりだしていくこと、本物にふれて圧倒されること、 そういったことを生徒に実践させている。

ドイツでシュタイナー教育をみてなおさら、堀田教育の方向性がわかった。
すでに、シュタイナー教育の弊害はまわりのドイツ人美術家にもじわじわとあらわれはじめている。気がする。

あまり知らない話しはやめようっと。

とにかく骨のある作品や人間はいいものだ。闘志がわく。そんなこと言ってると僕なんか簡単にけちらされたりもするのだが。

でも、ただひとつだけ、ぼくが人に負けないこと。

ぼくは美術だけできること。

才能がないなら、それを補う努力をできる時間をつくった。

いい作品ができなくても、できるまで何度でもつくり直せばいい。


うん、ぼくに死角なし。



あやちゃんが仕事から戻る。なんと10キロのお米を細腕ではるばる職場から運んできていた。女性って。
ヨーロッパで日本の米品種を育てたもの。がんばるあやちゃんにクリスマスプレゼントだ。
早速食べる。ねばりがあっておいしい。


コロッケサンド
ツナとサラミのピザ
日本米 納豆 揚げときのこと豆腐のみそ汁

# by hecomi-study | 2009-12-24 04:06
2009年 12月 22日

一重のあやちゃん


12月21日

あやちゃん目がはれている。

午前中、税関へ。2時間待たされる。
作品に使う特殊精密ちょうつがい4千個を大阪の南さんが送ってくれた。南さんが、郵送に気を使ってくれていたので、3千円くらいの税金で済んだ。

彼女は何百人に一人の逸材だ。一緒に仕事をしていると、必ず僕の一番手の届かないところに先回りして解決してくれる。こんなに優秀な人は、あやちゃん以外みたことがない。女性って。

ただひとつ難点は、南さんとの仕事に慣れると、ヨーロッパの我の強いギャラリスト達が、僕に大事なことを何ひとつしてくれていないように思えること。だが、実際はみんな本当にいろいろとしてくれている。

これだけは僕が自分で、自分自身をコントロールして全員を理解しなくてはいけない。

税関と同じ方向の画材屋さんへ。巨大なホームセンターみたいなところだ。こんな時間のある時にしかいけない。買いためる。

家に帰ってもなんだかやることがいっぱいでてくる。

結局、予定していた買い物の時間はとれない。23日にしよう。

夜、同じ通りに住んでいるみゆきちゃんと5時間も飲む。今後の話しなどけっこう深い話しになる。
広辞苑ごっこを開発する。


ミートソースパン
コロッケそば
薫製しゃけクリームパスタ みゆきちゃん手作りクッキー なすのマリネ




12月20日

午前中、書類づくり。
午後制作、あまり集中力がない。なんだかほっとしたのだろう。
でも、締め切りのことを考えなくていい制作はひさしぶり。いろんなアイデアが出てたのしい。

夜、映画をみる。気配を感じて横を見るとあやちゃんはちょっと前に同じのをみたはずなのに大泣き。

あやちゃんはパーマンやベートーベン(でかい犬がでてくる映画)でも泣ける。

女性って。

コロッケサンド
コロッケ卵とじ丼
ミートソースパスタ

# by hecomi-study | 2009-12-22 19:46
2009年 12月 20日

しばらくサンドイッチはいらない

12月19日

朝10時の電車でベルリンへ。ハンブルグ行きはキャンセル。

オランダの仕事で年内にしなくてはならないことはあと一つだけ。それもベルリンの家でできる。

全て終え、楽になったので気分がいい。多少電車が遅れてもどうでもいい。いくらでも遅れるがいい。
最初は立ったが途中で座れる。

ぼくは電車には何時間でも乗っていられる。本とかもいらない。ずっと外をみていると飽きない。こんなところに住んだらどうかな、とか、あのニワトリはうまそうだな、とかをボーっと考えている。

オランダでは車窓から、牛や羊や馬にまじって、時々、変な動物をみることができる。それもたのしみのひとつ。
まんまるい毛の固まりに4本、足がはえて頭としっぽがどちらかわからないやつ。

今回はたくましい、野牛みたいのがいた。もしや、絶滅したと言われているヨーロッパバイソンの生き残りかも。でもそういう動物を、農家が誰にも知られずかくまっていれる可能性は少ないだろう。電車からまるみえだし。

午後6時ベルリン着 寒い、記録的な寒さらしい。

あやちゃんがコロッケをつくって待ってくれていた。揚げ物、特にコロッケはあやちゃんの得意料理の一つだ。

ふたりでフォルマーさんのワインを空ける。

ハムチーズサンド
ツナサンド
豆のスープ
コロッケ みそ汁 とろろ なっとう



12月18日

このホテルでは毎日9時頃に部屋の掃除がはじまる。
チェックアウトは11時なのに。なので、午前中はあまりおちおちしてられない。

ボタンを押すコーヒーは飲まず、9時半に司法省へ。プレゼンの1時間前。厳重なチェックをくぐり、会議室で準備。建築模型の組み立て、プロジェクターとコンピュータの接続などもスムースに終わる。

10時半、スタート

12時半、終了 

だいたいは、ぼくの持っていきたかった方向に進み、クライアントも満足していたようだ。

コーディネーターのエスターと駅まで歩いて打ち合わせ。次回のプレゼンはは2月下旬。今回に比べたら用意するものがかなり少ない。簡単に乗り切れるだろう。

2時の電車で次はロッテルダムへ。
プレゼンの後恒例の、汗チェック。前回のプレゼンでは冷や汗が、白シャツの脇の下に直径20センチくらいのしみをつくっていた。オランダ人のつっこみ、指摘はそれくらいするどい。

今回は慣れてきたのか10センチくらい。やられているだけではなく、そのうちいつかやりかえせるようにならなくては。

雪でおそろしく電車が混む。荷物が大きいのでつらい。

午後6時ロッテ着 ギャラリストのミリアムに司法省へのプレゼンの報告と、歴史美術館の予算について打ち合わせ。

10時に終わる

ホテルにいって(いきつけ)ねる。

ベーコンサンド
サンドイッチ
クロケット
豚肉ラーメン(お店で食べたがインスタントだった)


12月17日

午前中、プレゼンテーションのスピーチ文を書く。
一応、あやちゃんに英語の間違いがないかチェックしてもらう。あやちゃんは文章の校正の仕事をしていたこともあるから、ほとんどの誤字脱字、変な文章はみつけだしてくれる。

のんびり、お昼ご飯をたくさん食べて出発。2時の電車。

オランダにはいってから雪がふる。

僕からみればたいした雪ではないがけっこう電車のダイヤが乱れる。こんなことで優越感にひたるのもおかしいが、札幌ではびくともしないくらいの雪だ。

午後10時過ぎレーウヴァーデン着。ヨーロッパでこんな雪景色はめずらしい。バスもタクシーもないのでホテルまで歩くが、冬の札幌と同じにおいがする。

なんだか元気になる。いきつけのホテル、ユーロホテルへ。顔をおぼえていてくれるので、全て顔パス。部屋もいつもきまっている。旅先なじみのホテルやレストランなんかがある、というのは心の支えになる。

この日一杯めのビール。ほんとうにおいしいが、底に何か見慣れないものが沈んでいた。

ボージョレーヌーボーをハーフボトル。おいしいけどけっこう古くなっていて重い。

このホテルはなんだか間が抜けていて本当に飽きない。
いつも電話で予約をいれてからいくが、一度もタニグチという名前で予約されていたことはない。はにうち、だうち、たいいじ、とかそんな名前になっている。

朝食では、なんともまずいコーヒーを自分でいれる。ボタンを押したらでてくるやつだ。そのくせに、パンとハム、チーズの種類、質は文句がない。きわめつけは、よく薫製された生のベーコンを自分で焼けるところだ。大きな鉄板が朝食の時間中、温まっていてそのうえにジュッとベーコンや生卵をのせられる。

夜のメニューもすばらしい。ここを使うようになってしばらくしてディナーを食べてみた。この街は夜はほとんどの店が閉まってしまうのでしょうがなく。こういうところでは、おいしいものは食べられるはずがない、、、と思っていたが出された白身の魚は北海道出身のぼくでも十分においしかった。

まぐれかなと思い、次にきた時は牛肉のステーキを食べてみたらこれはもっっとおいしかった。添えてあるものは印象にないが、メインの肉や魚にだけはとてもこだわりがあるようだ。

ワインは特においしくない。力がぜんぜんこもっていない。

ある夜、ダンディなおじいちゃんの団体がはいってきた。とおもったら、何を頼むのでもなくテーブルのセットを変えはじめ、10人くらいでカードゲームをやっていた。一応ここはホテルのレストランだよな、とおもいながら眺めていたら、なんだかむこうも照れくさそうなので、話しかけられる前に部屋に帰った。

そんなユーロホテル。

サンドイッチ
チキン納豆カレー
サンドイッチ

# by hecomi-study | 2009-12-20 20:46