月刊/凹みスタディ

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2016年 10月 31日

ミツバチ事変

さて9月。

さあ、アペルドールンへ。
全ての作品の準備も余裕を持って終え、
最後の何日かは、次の作品をつくれたくらい。
こういうのはいい傾向です。


けん、あや、いつもの夜逃げルックで電車に乗る。
今のご時世に、怪しい大きい箱を運んでいるのだけど、特に問題はなかった。
アジア人でよかった、中東の方々はただ乗ってるだけでいろいろチェックされたり、警察に囲まれたり、とても大変そうだ。心が痛みます。


CODAミュージアム着。
それにしてもすごい美術館。
かっこいいなー、こんなところでみせられるところまで来たんだ、と思うと誇らしいし、感慨深い。

搬入、
くたくたになったけど、
たぶん今までより一歩進められたかな。
展示の下手さ、というずっとあった課題を少しだけ乗りこえた。

あと、美術館所属の照明のプロ、
彼がぼくの作品を理解し、さらに魅力的にみせてくれた。
こういうのもコラボレーションと呼ぶのでは。

ここまでかっこいい影は想像できなかった。

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うまくいったご褒美に、
次の日はノーモアアート!!

猿動物園へ。文字通り猿しかいない、でも広大な土地にとてもいい環境でたくさんの猿が暮らしている。

けん、あや、お互いに、「あっあそこにけんちゃんがいる」とか、「こんにちは、あやちゃん」だとか言って、けなしあう。

帰りは山道を歩いて帰ってきたのだけど、青い鳥もみたし、超ごきげんでした。

オープニング

となりで展示しているおっちゃん、
ルクセンブルグからきているジョーは、日本の工具オタク。
ナカニシ、ナカニシは知ってるか。あそこのリューターはモーターがすばらしいんだ、とかなんとか。あまりに喋りがうまいので、今度日本に帰った時には一本買おうと思う。(その後調べたら、数十万円もするのであきらめたとさ)

でもなんだかとても気が合う、というか相性もいい。
素敵な魅力のある人だ。

すっかり打ち解けあって軽口を叩いていたけど、
何年か前のベネチアビエンナーレとかに招待されている、立派な作家だということが発覚する。

せっかくオープニングの後に飲みに誘ってくれたんだけど、
そこに来ていた彼らが所属するアムステルダムのギャラリストには閉口する。
あんたらには興味ないよ、的な露骨な雰囲気。(こっちこそまるっきり興味ないんですけど)

ぼくは彼らより長くこの街に滞在していたので、お薦め飲み屋を紹介したのだけど、無視。この日は年に一度のビアフェスティバルだったのに!!

ぼくなんかは、ボサーと飲んでいるので気がつかなかったけど、あやちゃんは、一緒に飲んでるのに最後まで眼も合わせてくれなかった、と
けっこう怒っていました。

僕らだけはできるだけ公平でいようね、といつも思っています。



次の日、
アムステルダムで
あやちゃんの両親と合流。
ロッテルダム泊後、
ミリアムの車でレーウワルデンへ。

なぜか、現在ぼくの凹み彫刻はこの街の司法省ビルやオランダ国内3美術館でみることができる。という偶然が重なった。小さいの一個だけの展示、というのもあるんだけど。
あやちゃんの両親が、けんはすごいやつだ、と勘違いしてくれれば、願ったりかなったりです。
今のところ、娘を返してくれ、とか言われずにすみそうです。

オランダが誇る国立公園で一日自転車でプラプラしたり、
バスで近郊の田舎に足をのばしたり、
夜は夜で毎日豪勢に食い倒れ。

6日感に渡って4人であちこち遊び回り、
たっぷりごちそうにもなって、
二人ともつやつやになってベルリンに帰ってきました。
癒されます。
ありがとうございました。


ミツバチ事変。
けん、リンゴショックのあおりでミツバチにさされる。

どういうことかと言うと、アペルドールンで滞在していたお家にはすばらしい庭があり、そこにはミツバチくん8万匹用の巣箱がある。もちろん、おいしい蜜を蓄えていて、ぼくらにも一瓶分け前があたった。

僕は変な話し、働き者の彼ら蜂全般が大好きで、機会があれば観察している。
例にもれず、その日もジェラルドさんに、暗いから無理だよ、と言われてるのに、観たいみたい、と我がままを言い、巣箱の前に陣取る。
彩ちゃんはと言えば、ホストのマルヤさんにねだって、庭になっているリンゴやプラムを採っていた。テンションがどんどんあがっていく彼女は、その収穫物を(青いりんご)ぼくにくれようと、誇らしげに差し出してくれたのだけど。。
暗かったのか、なんなのか、勢いあまり、あらぬ方向へ放ってしまった。
そして、、なんんんと運悪く、そのりんごが、ころころところがり蜂の巣箱を直撃。
「蜂が興奮するからそういうことしたらダメだよ、」
とそのリンゴを回収しようとした僕の手に、このやろう、と蜂がこらしめの針を一撃、二撃、

えー、なんでおれ、俺が悪いのー?
ハチとあやちゃんがグルになってひどい仕打ちだ、、、
なんて不満も言いたくなったけど、
ジェントルマンは妻にそんなこと言わないんですって。

仕方がないから言葉を飲み込む。
ぼくの人生、ハチ族にはかなりひいきめにしてきたのに。
ベルリンにいる時は、何匹かの迷い蜂を家に持ち帰り、はちみつを飲ませて元気にして飛び立たせてるし。

なぜかよく巣を見つけるのだけど、駆除されたらいやなので内緒にしておくし。

はちみつだって、あやちゃんほどは食べないし。
レモネードだってはちみつ抜きでつくってるし。。。
(これは嘘です、ハチミツ抜きのレモネードって、、レモン汁じゃん)

でも一転、
蚊一族にはとてもきびしくあたっています。
一度、家の中でみつけたら、とことんまで探し抜き、倒します。
必ず倒します。
これも体質上、蚊にさされると、ひどいことになるからなんだけど。
オランダの田舎にいた時は、あや、姉、甥に来るべき蚊を僕の体ひとつで引き受けたこともあり、
(ただでさえ刺されやすい体質なのに、飲んだくれ、暑いから裸でうろうろしていた)
しっかりと蚊の産卵に貢献してきた。僕がいれば蚊族に少子化なんてないだろうに。

昨夜なんか、季節外れの蚊が迷い込み、真夜中だったけど、あやちゃんが自分の顔とかをピシャピシャたたいてるし、
ぼくも出来れば寝ていたかったのだけど、彼女の血を吸うやつは許さない、と奮起して立ち上がり、最後には成敗してやったのだけど、、その誇らしいつぶした蚊を見せようと彼女を起こしたのが間違い。

うるさい、まぶしい、もういい、と怒られた。
そりゃそうだけど、、

女性って。









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# by hecomi-study | 2016-10-31 18:27 | Comments(0)
2016年 08月 28日

40にして惑わず/40代のホームページ

7月になりました。
と思っていたら、、
8月になっていました。


40歳になる前にひとつでも、自分の納得のいく作品をつくっておきたい、、とかねがね思っていた。ここらでそんなものひとつくらいはできないと、この先まじでやっていけないぜ、と言い聞かせていた。
それで、出来たのかな。
うーん、
なんとなく出来ていた気がする。
2月につくったコペンハーゲンの街彫刻を最近みる機会があったのだけど、
何度みてもけっこういい。
つくった後に半年も経って、それでもいいと思えた彫刻は今までになかったはず。
これは出来た、とカウントしてもいいのでは。

もうひとつ今つくっているオランダのアペルドールン彫刻も、何か何か、今までとはひと味違う。何だろう。

あやちゃんとの過酷な夏合宿を経て、(文字通り合宿、彩ちゃんが切るのをぼくがあらゆる方向からみて、彼女の腕の角度を矯正していく、しんどい作業でした)完璧なクオリティのパーツがどんどん出揃っていく。

そして本日8月25日、やっとそれを完成させることができました。予定より1週間おしたけど、コペンハーゲンを超えたでしょう!
まだしっかり見せてないからよくわからないけど、
とりあえず、いいのができたことにしときなよ、、と悪いケンがささやく。

はい、できたことにします。

わーい、わーい。
これがその全貌と、分解図。
昨日、大先生に撮ってもらいました。

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そして、8月3日に
40歳になる自分に。

僕は自分のためにプレゼントを考えた。
今、一番会いたい人に会う、そして今一番聞きたい話を聞く、
それが一番のご褒美だと思いました。

そして、ちょうどその頃、奇跡的にベルリンで滞在中の尊敬する画家、Iさんに我が家に来てもらうことになったのです。
超忙しいはずなのに気軽に承諾してくれて、わくわく。
いろいろ聞きたかったので質問事項を表にしてまとめておいたくらいです。(笑われた)
とにかく、新しい話し、桁の違う話、でかい人物像が聞けて、
そして、僕の方向を確認できて嬉しかった。

ぼくにとって美術家としての方向は彼が一番見本になるはずだ、と10年くらい前から思っていたけど、それが確信できました。最強のプレゼント。

さて、今思えば、正直40代が来るのをずっと待っていたのかもしれません。
とてもすがすがしいです。
さぁ、これから、という気分です。
30代は閉じる方向に舵をとってきましたが、おかげで基本的な部分を高められたと思います。
体調も、頭も、環境も万全です。
体も悪いところは全部とことん直してきました。
ぬかりなく手入れしてきました。
環境も、人に会い過ぎないで済むように、制作時間を絶対けずらないように、とことんコントロールしてきました。
(今や誰も僕にコミュニケーションを期待してません)
(どっちかというと、得意だったのかもしれないけど、作品に集中することを考えて封印しました)

もう迷わない、迷うわけがない。
そう
40にして惑わず。
(僕が考えた言葉です)



次はあやちゃんが喜ぶもの

誕生日に新しいジョギングシューズを買ってもらったし、
日頃の感謝を込めて、あやちゃんが喜ぶものをあげたい。(誕生日でもなんでもないんだけど)
でも、モノとか貴金属を欲しがるタイプでもないし。。何がいいかな。
パッとしなかったり、悔しいニュースも続いていてかわいそうだし、
じゃぁ、いいニュースをあげたいな、と思い立つ。
ちょうど、ぜひ行ってみたかったアーティストインレジデンスが、しかもあやちゃんが最も好きな国(ではないけど)に、美術家を派遣するとのこと。
食いしん坊の彼女が最もおいしかった国、
そう台湾です。

でもな、、、落ちたらかえって悲しませるだけだしな、、、
というわけで、彼女には一切内緒で、書類をつくり、応募してみることを思いつきました。
いつもは二人で決めて、手分けして書類をつくるのだけど、今回は僕だけで。
でもかえって、いさぎのいいシンプルな書類ができた気がしてました。

それからしばらくして、ある朝、あやちゃんがメールチェックをしていて何か怒っている。
なにげなく聞いていると、「ちっ、なんて手の込んだ迷惑メールだ、、、応募だってしてないのにっ、受かったもなんもあるかっ、、何じゃこりゃ」とかなんとか。

まさか、と思ってみせてもらうと、
ありゃ、
なんと見事、最後のひとりに選んでもらっていた。
これはもう本当に嬉しかった。
でも、肝心のあやちゃんはキョトンとして、何が起こったのか、しばらくはよく分からず、ポワーンとしてた。
玉手箱を開けちゃった人みたいでした。

ほら、しっかりしてね、台北に行くんですよ!



テキスト

テキストを書いてみる。
あやちゃんから強く要望された。いや、強要された。
いつも書いているような中途半端なものではなく、もっと体系的な、総合的なもの。僕の本心からのもの。
ぼくの頭の回路は相当めちゃくちゃなそうで、
そのくせ、すぐに伝えることを放棄しちゃうし、
もう少し、凹みや彫刻について、他人に伝える努力をしていかないとだめだよ、ということです。
へーへー、そんなもんですかーぁ。 その通りですねぇー。 やっときますーぅ。
なんて思っていたけど、嫌々始めて、そして仕事終わりに毎日書くようにして続けていると、、、
けっこう意外な発見が出てくる、でてくる。
こんな考え方があったのか、とか、あっこういうことか、、とか。
変な話しだけど、自分の作品を少しだけ好きになれました。
そして何はともあれ、
まずはこれらの一部を手塚さん(ベルリン在住の美術家です)の紹介で、(ていうか、彼女にはいろいろなキュレーターを紹介してもらったり最近はとみにお世話になっています)プロの翻訳家に頼んで英語にしてもらいました。
手塚さんはマーくん、マーくん、と呼んでいるけど、
その方の英語がまたすごいっ。
とても気安くマーくんとは呼べないです。

これがテキストというものか、と目からウロコでした。
今までの僕の英語はなんだったんだろう、
園児の感想で、
遠足に行って楽しかったよ、
くらいのレベルでした。

たまには脳みそも使ってみるもんだ。
ダシ入り味噌くらいにはなるもんだ。
使わなければ発酵しすぎてしまう。
ということは、もっと発酵させれば、お酒になるのかな?
いやいやお酒になったとしてもどうやって頭から取り出して飲むんだい?
いや取り出す必要もなく、頭に入れておけば、ずっとほろ酔いでいられるのだよ。
ほぅ、いつもあやちゃんに「お酒飲み過ぎ!」って怒られてるけど、それも解決できるのかい。(解決というよりは、ごまかし、だと思うけど)

よし、やってみよう。



話しは変わりますが、

- 6ミリという、スタンダード -

って言うと、
なんかのコマーシャルみたいだけど、違います。
もう図画工作は卒業したいのです。
彫刻にしっかりとした力強さを兼ね備えたいのなら、
基本の板厚を6ミリ厚くらいにしないと、話しにならない。
(ちなみに最初(8年くらい前)は1ミリ厚でヒーヒー言ってました)
僕が今まで考えてきた限界なんてクソだ。もう園児じゃないんだしやってみろ。
(汚い言葉ですが潔い志しです)


ホームページ
あやちゃんが泥のようになりながら、リニューアルしてくれました。
プロジェクトのところなんかとても観やすく充実してきましたよ。


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# by hecomi-study | 2016-08-28 02:14 | Comments(0)
2016年 06月 18日

迷鳥

6月になりました。
ベルリンはけっこう薄ら寒く、
でも気持ちよく過ごしています。

4月と5月の箇条書き(まとめちゃいます)

近くの公園で、
シロビタイジョウビタキを見つける。
しかも彼らを辿ってその巣までみつける。
(ちなみに日本では迷鳥でまれにみられるくらい)
すげぇー、初めてみたーっと、興奮していると、
そこに仕事帰りのあやちゃんが通りかかる。
塀の向こうをのぞき込んだり、すごい不審者ぽかったよ、
と言われ、我にかえる。あぶねぇあぶねぇ。



コペンハーゲンの搬出、
一言で印象をまとめると、、、
はい、
地獄でございました。
詳しく書くのもめんどうなので、はしょります。
誰が悪いという訳ではないのだけど、僕とデンマーク人とは何かが噛み合わないらしい。(というかドイツ人もアメリカ人もみんなかなり怒っていた)
コペンハーゲンからベルリンまで、ティモというベルリン在住のナイスガイと10人分の作品を積んで車で帰ってきたのだけど、彼と出会えたことが救いです。意気投合しそうです。



さて、肝心の制作の方は、、、
ここ半年くらいで取り組んでいる、造形の改革、なんとなく形になりそうだけど、、まだまだ遠い。もう少しやらせてみてください。何かが出ると思います。
止まらないこと。
ダンス、ダンス、ダンス。踊り続けること。
いや、そんなかっこよくないな。
もがき続けること。
うん、こっちの方がしっくりくる。
とにかく廻っているものを止めないで。

あと、来年はアメリカに行きたいな、と思っていたのだけど、応募していたプログラムがだめだった、、、ふう。
しょうがないので、
今は自分に集中する時なんだな、と言い聞かせています。

みきさん主催で、ここのところ3回くらい我が家でオープンアトリエに挑戦しているのだけど、これがけっこう楽しく、そして勉強にもなっている。自分の作品を違った視点から見ることができるというか。
でもやりすぎてもだめだろうな。



宇部のときわミュージアムでの展示

無事に終わりました。
会場の写真を撮ってもらったのだけど作品が愛されているのが伝わります。

僕は一切、手を出していないのに。
あれ、もしかして僕が手を出さない方がうまくいくのか?
それもまたいいのかもしれません。

下の写真は、凹みワークショップをやった小学校の生徒が、偶然、はちあわせた他の小学校の生徒に、自分の作品を説明しているところです。
なんて堂々としているのでしょう。美しいです。

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ロンドンのアートフェア
張り切り過ぎて、でかいのをつくっていたのだけど、さすがにそれは大きすぎると却下された。
もうほとんど切り出してしまっているし(あやちゃんが)、もう少し早く言ってくれればいいのに。
おかげで中くらいの大きさのやつにギュッと集中できたのでかえってよかったのだけど。

さあ、泣いても笑ってもロンドン。
宿にも恵まれたし(登録されている普通の民家に泊まるAIRBNBというやつを初めてやってみた)、いろいろと楽しめたと思う。

バルセロナのギャラリストは、
ジョージクルーニーを悪そうな顔にしてちょっと肉付けした感じのホセアントニオ、ギリシャ彫刻の完璧な黄金比をそのまま顔に取り入れたのは出品作家のネイ、
この二人が喋っていると、一昔前の映画のシーンを観ているようでドキドキする。

誰がどうみても、魅力的な、
が、しかし、何度か一緒に飲んでみてわかったのだけど、この二人のナイスガイ、酒が入ると、とてもたちが悪いことが発覚する。(ネイはベルリンの我が家にも来て一緒に飲んでいるのだけどその時から片鱗はあった)
いやー、とにかく、、からむからむ、ウェイトレスさんや隣にいた人、誰彼かまわず、あまり気の聞いていない冗談を何度も、しかもスペイン語で押し付けていく。(ここはイギリスです)
からまれたたくさんの方々、心から同情します。

ホセアントニオなんか、毎晩あちこちのバーを渡り歩いたあげく、最終日にはアートフェアの一番えらいディレクターさんを呼びつけて、「なんでこんないい作家たちを連れてきているのにもっと売れないんだっ、もっと努力しろ」と説教していた。(もちろんスペイン語で)
僕たちにも、もっと努力できたところはあるんじゃないか、、とはとても言い出せなかった。
ディレクターさん、これに懲りずに頑張ってください。同情します。
でもとにかく、いいも悪いも一緒に経験して、それぞれの持ち場で闘えた、というのはいいことです。
こういう風にしてしか、本当の友情って生まれないのかも。

ロンドンで学んだこと、
彼らを敵にまわすな、ということ。

フェアの結果は、まあ可もなく不可もなく、という感じでした。
(本当にそれしかいいようがない)(ちょっとだけ可の方が勝るかな)
それだけでもありがたい、と思うようにします。

写真はネイと後ろ向きなのがホセアントニオ。

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嫌いな国
世界にはいろんな国があるけど、
一番行きたくない国をひとつ挙げて、と言われたら、
ぼくは迷わずメキシコを挙げます。
ニュースをみていると、殺人事件数とその残酷さが桁違い。
ほとんどは麻薬抗争におけるものらしいけど。
あと上流家庭の子どもを誘拐して身代金を要求するというのも日常茶飯事。
そんなところ、絶対行くものか、と思っていました。

が、しかし、ここに来てメキシコシティにあるギャラリーとつきあいが始まることになりそうで、
本当にありがたいのだけど、でもなんだか怖いしドヨーンと悩んでいたら、
あやちゃんがすかさず、わーい楽しそうだね、
あたし、絶対にマチュピチュに行きたい、行きたい。
ユカタン半島の料理もすごく、おいしいらしいよ。
あと、タパス、タパスっ、、あの辛いやつ、、
などなど強気で推してきます。

(いやーでも、、、
でもね、、、
マチュピチュってペルーじゃなかったっけ?
あとユカタン半島だってメキシコシティからは相当離れてるぞ、うん、1000キロくらいは離れてる、、、、、、、
そして今さら言いにくいんだけど、、
メキシコはタパスじゃなくてタコスだと思う)

これは女性の強さなのか。
それともあやちゃんの天性なのか、
既成概念にとらわれない、ていうか。
ぼくはちっぽけな情報に振り回されているだけなのかもな。

うーん、
あんまり考えてもよくわかんないし、今は出来ることをやっとこ。




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# by hecomi-study | 2016-06-18 00:09 | Comments(0)
2016年 05月 02日

ロンド橋

いやはや、もう5月ですかい。
はい、そうでSKY。

遅いですが3月、何があったかな。


新たな事実が発覚しました。
僕は寝ている時、たまに軽いいびきをかくらしいのですが、
最近あたらしいバージョンがはやっています。

グーグー、フガフガ、とここまでは普通なのですが、
最後に
シャキーンっ、という音が入るらしい。
どうやったらそんな音が出るのか、出せるのか、
目が冴えてきそうな、、それでもいびきです。



さて、今現在、我が家ではロンドンの街の形彫刻が進められています。
5月にロンドンで開催されるART16というアートフェアに参加するので、
ロンドンの街のかたち、
という、バ○のひとつおぼえ的な企みです。

バルセロナのギャラリーを通して参加するのだけども、
まぁ、彼らには非常にお世話になっていて、
というか何度も僕の作品で各地のアートフェアに応募してくれたのだけど、
いつも、これじゃぁ、だめね、と主催者から突っ返されていた。

でも今回は主催者側から、このケンというやつの作品を入れるなら出させてやってもいいぞ、ということだったと発覚した。(そういうこともあるらしい)
やっと少しは恩を返せたか。

彩ちゃんもロンドンに行くのが楽しみらしく、
ローンド橋、落ちたー落ちたー、とご機嫌で歌っています。。

うーん、
うーん、
どう考えても、
あまり縁起のいい唄ではない気がする。
このご時世だし。



ふぐり。

あやちゃんがお小遣いで待望のネコヤナギを買ってきた。
つぼみがとてもかわいく、なんとも春らしい。
ぼくはどこで読んだのか、こういうつぼみのことをフグリと言う、と思い込んでいて、このネコヤナギにもフグリちゃんという名前をつけた。

その数日後、仕事先の彩ちゃんとメールのやりとりをすることがあり、
文章の最後に、けんより、というところを、フグリより、と書いた。
かわいらしいかな、と思って。

彩ちゃんが家に帰ってきて微妙な顔をしているので問いただしたところ、フグリって○丸っていう意味だということが発覚。。。。

本当に知らなかった。
恥ずかしすぎる。


唐突だけど、
ぼくは過去に何度もブタの角煮に挑戦してきたがことごとく失敗に終わっていた。チャーシューくらいにしかならないのです。こんなにうまくいかない料理はこれだけです。

でも今回、適切な肉を買ってきてもらって(バラ肉のかたまり)(今まではバラ肉のかたまりがどうしても手に入らなかったので違う部位ばかりだった)、
再挑戦してみると、あらま簡単、こんなんでいいの、
上等な角煮が煮えあがった。

なーんだ、部位だったのか、
あと、隠し味はもちろん、、、

八角です!!



そういえば、最近コペンハーゲンから戻ってきた彫刻。
けっこういいきっかけになりそうな予感がしています。
(実際はこれの2倍の大きさなんだけど、まだ写真を撮っていません)
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# by hecomi-study | 2016-05-02 23:54 | Comments(0)
2016年 03月 22日

くやしさ君、本当にぼくを成長させてくれるのかい?

3月です。

少しずつ暖かくなり、
ベルリン人の顔にも、海溝のように深い眉間のしわの変わりに、
凪の海のようなほほえみが戻ってきました。
意味もなく微笑んでくれる人も増えてきました。(女性だと嬉しいのだけど、男性の方が多い気がします)
それにしてもそんなに天候に左右されて大丈夫なのか、生きていけるのか、と心配になります。


2月、2月、2月、

デンマークに目を廻されたような月でした。


港が開港して以来、
めざましい発展を遂げてきたコペンハーゲンの街、その街の形を彫刻にしていく、という街シリーズですが、
規模や迫力を今までより一段あげた彫刻に挑戦してみました。


普段、18時以降は作業はしないようにしているのですが(朝からきちんとできるとちょうど18時くらいに集中力が持たなくなるので)、とても間に合わないのでビールをちびちびやりながら、夜間部も開校しました。

そして、出来はと言えば、

まー、今までのベストでしょう。
もっと規模の大きいものもけっこうあったけど、
なんというか、自分を震わせてくれる彫刻が出来ました。

目標は、「審査に通ってデンマークのその美術館で展示する」、ことだったのですでに満足です。

いざ、一泊二日の強行軍でコペンハーゲンへ搬入に。
美術館に着き、けん、あや、開口一番、
いやー、きれいな空間だねぇ。
外から見てもとても重厚な雰囲気だし、
いやーテンションあがるねぇ。
わー、天窓の光は違うねー、

なんてはしゃいでいたのだけど、

設置の手順を説明していたら、
担当のメッテさんから、
あら、今日は設置できないわよ、それはまた別の日にやるの、展示デザインのチームがいて、彼らが明後日くらいから展示場所を決めていくのよ、
言ってなかったっけ、、、。
今日はデリバーだけよ。

ですって。

がびーん、
はっ?はっ? 作品の搬入と設置はセットじゃなかったの?
この彫刻は簡単には設置できないし、僕以外の人がやって壊れた、とか絶対いやです。

要項には「今日までに作品を搬入すれ」、としか書いてないし、「自分の責任で設置すれ」と書いてあるし、
搬入日と設置日が同じなのかを確認しなかった僕にも非があるのかもしれないけど、
ちょっと説明が足りな過ぎます。
デンマークに住んでてすぐ来れるっていうわけじゃないんだから。
あやちゃんだって無理して仕事休んで来てくれたのに。

いろいろ解決策を一緒に考えてくれたけど、また出直すことに。

ぷー、でも、それでも、いつでも、誰でも設置できるようなシステムにしておかないとこれからはダメだ、ということは勉強になりました。

あとコペンハーゲンの街はとても気に入りました。
とにかくすばらしいデザインが街中に溢れています。




宇部市の小学校で凹みの授業を開講させてもらいました。

とは言っても何度も日本に帰るわけにはいかないし。
そこで少しでも、臨場感が出てくれれば、と映像をつくることにしました。

監督はもちろん谷口彩子さんです。
ハンブルグ、ロッテルダムの展覧会直前だったこともあり、
せっぱつまってしっかりと喧嘩もしました。
「そんな喋りじゃ、話しにならない、観てくれる人に何も伝わらないよっ」
とか、かなりきびしくやられました。セリフを全部やり直したりもしました。
子どもたちに凹みへの覚悟だけは伝わってくれればいいのだけど。


ベルリンでは授業風景の写真を見ることしかできないけど、
子どもたちの眼が本当に印象的。
きらっきらっして、喰いつくような眼。
その眼でこれからもいろんなことを吸収してください。

出来上がった彫刻の写真や感想文をみせてもらったのだけど、子どもたちの理解度と能力に驚きました。
この学校のカリキュラムがすばらしいのか、全般にそうなのかは僕にはわかりませんが、彼らなりにしっかりと凹みを理解し、
さらにそこから彫刻を作り出すということの意味みたいなものもしっかりとわかってくれたと思います。
あと印象に残ったのが、サウジアラビアの砂漠の形をモチーフにした、緑色の作品です。
タイトルは「森林」で、感想は「サウジアラビアのさばくが彫刻にしてみると森林みたいになりました」
ですって!
がびーん。
本当に感服です。(あやちゃんは感激して涙ぐんでいました)
美術というものに、もし意義があるとしたら、こういう奇跡を起こせる力なのかな。
はからずも、砂漠を森林にしてしまう(なってしまう)自由な転換、そしてその裏にある彼のやさしさが、、沁み入ります。
こういうものをみると、少しだけ美術の力を信じられる気がします。


身を粉にして、見本の模型制作から、段取り、授業の進行、その記録、
などなどを気持ちよくやってくれた、
UBEビエンナーレ事務局の山本さん、三浦さんには本当に感謝の気持ちしかありません。
しかも、塗装時に僕の作品と同じ黄色は使わないよう気を使ってもらいました。

子どもたちの作品は4月初旬から、宇部の常磐ミュージアムで展示され、
同時に僕がつくった凹みたちも展示されます。が、普段は感じないプレッシャーを感じています。なんだこのくらい俺でもできるやん、とか子どもたちに言われないかと。
あまり厳しい眼で見ないでくださいね。



ユトレヒト

さていよいよ完全アウェイのプレゼンテーション。
オランダ、ユトレヒトにこれから建てられる政府の巨大な建築に公共彫刻をいれる、というもので、選考の過程で最後の二人まで残っていたのです。

以前やった、司法省彫刻の倍くらい、
ばーんと家が建つ程の予算だし、
気合いが入らないわけがない。

それにしても情報が少なすぎるし、ビルの図面も数日前に来たばかり。
でもその中で出来る限りはやろう、と準備を進めてきました。
何度もあやちゃんに演説を聴いてもらい、彼女も妥協無しに資料をつくってくれ、何度でも修正しました。

どんな人達を相手に喋るのかも知らされていなかったけど、
審査員の方々10人は政府のそれぞれの省から来ている方や、建築家たちで構成されていました。

そして、
みんな真剣に聞いてくれ、概ねしっかりとやれること、やりたいことを伝えられたと思います。

コーディネーターのハンスさんにも、心に響くプレゼンだったよ、と褒められたし、意気揚々と帰路へ。

ところが途中で電車が止まる。
人身事故だとか、爆弾騒ぎが、とかいろんな情報が錯綜するが、とにかく少しずつでもドイツに、そしてベルリンまで近づきたい。
結果、バスとタクシーに計5回乗り継ぎ、(最後はハノーファーからベルリンまでタクシー、ドイツの国鉄が払ってくれるのだけどそれでも300キロ弱タクシーに乗るのは初めてだった)朝、4時前に我が家へ。くたくたでした。

下は地図から抽出したユトレヒトの街の形
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そして次の日、
早くもプレゼンの結果が届いていました。

またまた、
がびーん、
だめでした。
なんてこった。

いやーこれはきつかったです。
くやしさが人を成長させる、とは言うけれど、
こんなにくやしいことがあるのかと。

でも救いは選ばれた方の作家がすばらしかったこと。
2014年のベネチアビエンナーレ、しかもアーセナルで一等賞をとっている Studio DRIFTというチームでした。
www.studiodrift.com/
圧倒的な美しさで癒されますよ。
彼らと肩を並べて闘えた、ということを誇りに思うようにします。


それはそうと、
ぼくの方が最初に知らせをみていたので、
結果をどうやってあやちゃんに伝えるか、
こんな悪魔のような知らせを僕の口から言わないといけないなんて、
本当につらかったです。(しかも鼻歌なんか歌ってて上機嫌そうだし)


悪魔の知らせを聞いたあやちゃんのくやし涙をみていると、
どうしてもっといい作品がつくれないのか、
どうしてふがいないものしかつくれないのか、
こっちが泣きたいほど痛く、くやしくなりました。

ぼくはどうとでもなるのだけど、
彼女を悲しませるのだけはもうまっぴらです。

仕方がないのでこれからは本気を出します。



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# by hecomi-study | 2016-03-22 03:31 | Comments(0)