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季刊/凹みスタディ

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2017年 04月 04日

ベニマシコな日々



1月、2月、
うーん、いろいろあったけど、どうもスムースに出てこない。あまり文章にできないというのが正直なところ。間をあけすぎなんだよな。
でも僕だけじゃない、みなさんもそんなものですよね?

○街彫刻トリコロール。
ちゃんとお仕事もしてるんだよアピールをさせて頂きます。(あやちゃんのご両親向けです)

台北の街のかたち彫刻、4個目が完成しました。

2月下旬に始まる秋吉台国際芸術村での展覧会用に、秋吉台がある美祢市の街のかたち彫刻。

札幌の街のかたち彫刻。(3個切り出しました)

などなど。

インドのムンバイ、オランダのロッテルダム、ドイツはハンブルグ、スイスはバーゼル、スペインのバルセロナの街のかたち彫刻もスタートさせることができました。(今年から来年にかけてそれぞれ出番があると思います)
けん、あやの分担作業がだいぶ上手になってきたし、制作のスピードも徐々に上がっています。

ふん、こう見ると、最近はすっかり街彫刻にトリコなけんあやです。

要は地面から160センチの高さから見つけるのが凹み、
1000mとか2000mの高さから見つけた凹みが街彫刻。
どっちも変わらないんだな、と二人で話していて気がつきました。

いつの日か、何十個ものいろんな街の彫刻を一堂に展示し、ただワクワクしたい、というのが目下の僕らの夢です。

○1月23日くらい、
ロッテルダムとアペルドールンへ出張。
来い来い言われ続け、ずっとブッチしてたけど、さすがにここらでロッテルダムに寄ることにする。
ギャラリーで10人くらいのディナー。
ルーベン(ギャラリストミリアムの次男)の新しい彼女にも会えたし、ヤコブ(ミリアムのイケメン長男)にも8年ぶりに会えた。
次の日の朝、アペルドールンへ。
コーダ美術館での展示の搬出です。けっこう時間はかかったけど、みんな親切だし、手伝ってくれるし、無事終了、ベルリンへ。でもいろいろ予定を詰め込んだのでクタクタになりました。


○2月3日
学生時代からの友人、橘内くんが参加する展覧会のオープニングに出るのでハンブルグへ。
お互い、顔を合わせて、よう、よう、なんて言ってる端から、どんどん彼の作品が売れていく。。。。おいおい、こんなに売れるんかい、売れるんでSKY(JAL風)。
終わってみれば、20点近くが完売!!!
すっげー、気持ちいいー。

あやちゃんが、橘内の作品をギャラリストのミキさんに強く薦めていたが、こんなに売れることを見越していたのかも。
だとしたらすごい。

もちろん、同時に出品していた、たけちゃんや山本ユキちゃんは堅実に売れていく。でもそこに驚きはないかな、彼らの絵なら当然です。

○2月14日、日本へ。
今回は山口県と札幌でいろいろこなします。

まず宇部、到着。
さっそく宇部ビエンナーレ事務局の学芸員さんたちに遊んでもらいました。

16日
楠中学校での凹み授業。
5回の授業にわたって、凹みを見つけ、その形をスチレンボードで切り出し、塗装して、はめ込む、ところまでやってもらう。
最近の中学生は優秀です。
こちらの意図をしっかりわかってくれていました。
でもそれを伝える、情熱を持った先生や学芸員がいてくれないと無理なんです。
今回は本当に幸運でした。

その後、廃校となった小学校へ連れていってもらう。
あわよくば凹みをみつけたかった、、のだけど、
そう簡単にはいかないぞ、
と思っていたら
いとも簡単に、
見事、イケ凹みゲット。
この凹みは彫刻になって、
今年の秋、10月1日〜11月26日に「うべの里あーとフェスタ」で展示されます。
(会期はUBEビエンナーレと同時期)

ホテルに戻って、
夜、イケメン男児の、真吾くん、タカちゃんと合流。飲む。
搬出のために札幌の東興さんから来てもらいました。

17日
宇部ビエンナーレ彫刻の搬出。
いやー、この子には本当に苦労させられる。
ねじがことごとく、錆び付き、喰いつき、まわらない、はずれない。
1、2時間で終わる予定が、10時間くらいかかる。
出来が悪いほどかわいいとは言うけど、搬入時、搬出時、これだけ世話をかけられると、、、。
うん、なおさらかわいいです。
この写真なんかみてください。ちっちゃいのはスズメ達です。
事務局の藤田さんが撮ってくれました。
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見初小学校へ。
去年、凹み授業を受けてもらった学級へ挨拶です。
最近の小学生も優秀です。
本当にいい眼だな、
こういう大切なものをどこかに忘れてくんだよな。


夜、
真吾くんと貴ちゃん(たかちゃん)と
一軒、二軒、、
そしてここからは若い彼らの時間、
楽しんできてね、と
一人とぼとぼ宿に戻っていると、
びっくり、彼らが追いかけてきて、
やっぱり宿まで送ります、ですって。
なんてやつらだ。
最近の若い奴らも優秀です。
イケメン、プラス、やさしい、、
あれ、でもこれだったら、ヤサ男、になっちゃいますね。


そして彼らは再び、夜の街に消えていきました。


19日、学芸員の山本さんちにお邪魔する。
初めてのシシ鍋。
イノシシっておいしんだ!
ちょっとはしゃぎすぎる、犬の天ちゃん。ぶちかわいいです。
天ちゃんに負けないくらいはしゃぎました。

20日、楠中学校で凹み授業。
彼らが見つけた凹みは、、、
じゃーん、
こんな風にまとめられました。
いやぁ、山本さんも、勝見先生も熱いよな。こういう人達に出会える生徒は本当に幸運です
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その後、授業を見に来てくれた秋吉台国際芸術村の森下さんと秋吉台へ。
途中でビールを箱買いするのも忘れません。(うわさで陸の孤島だと聞いていた)
パスポートとかは忘れてもそういうのは絶対忘れないのです。

さあ、ベニマシコな日々の始まりです。

秋吉台国際芸術村。

なんといっても本当にここの陸の孤島っぷりはすごい。
まわりが全て山、とは聞いていたけど、
こんなに?ありゃー。
半径数キロ、全部山。最寄りのバス停は4キロくらい、コンビニは5キロくらい。

でもビールもお酒もお刺身も買い込んだし安心。
最近はまっているバードウォッチングに精を出す。(そんなことしてる場合かな)

みなさま、ベニマシコという野鳥をご存知でしょうか?
顔が赤く、胸にかけてもきれいな桃色。
みつけるとテンションがあがるスズメくらいの大きさの野鳥です。

マシコとは猿を意味するそうです。
名前の由来は、顔が赤くて猿みたいだから。わかりやすい。
初めて見たし、
さっそくあやちゃんに自慢の連絡をしたら、けんちゃんみたいだね、ということでした。。
あれ、
夏は北海道、冬は本州以西に渡るから、
ということだけど、
本当にそれだけの意味ですか?

しばらくはあだ名がベニマシコになりそうです。


さて、展示の話し。

まず、展示ホールを見せてもらう。
うわっ広いっ。
来る前からわかっていたけど、実際にみてもひろい。だって舞台とか音楽のホールだもの。
でも一人で展示するわけじゃないし。

ちなみにここに何人が展示するんですか?と聞いたら、
えっ言ってませんでしたっけ、谷口さんひとりです、、
とのこと、
えー!!まじ?そんなことならもっと持ってくればよかった、、、
あの子もあの娘も、、、
とは思ったものの、
いやいや、贅沢に展示してみるのもいいじゃない、
落ち着きなさいよ、
ということにする。

展示スタート。
どんなに丁寧に展示したって、もう出来ているものを吊るだけなんだから2日くらいであっという間に完了!

そして、やっぱりどうみたって、今までのベスト展示!

凄まじい照明(舞台用なので美術用とは桁が違います)と、素晴らしい空間なんだから当たり前です。
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終わったんだし、あとは、
忙しそうな他の6人の作家には、悪いような気がしましたが、裏山に登ったり、野鳥を追っかけたり、いろいろと遊んで過ごしました。

25日
オープニングの日。
やっと念願の秋芳洞と秋吉台のトレッキング。
いやー、油断してました。
歩いてりゃ着くべ、なんて思ってたら、まず入り口まで何キロもある。
そして着いてからがまた広い。
期せずして、20キロ弱は歩いちゃいました。
洞窟もトレッキングもすばらしかったけど。



オープニング、
昼間がっつり歩いてたし、他の作家の作品もとてもおもしろく、ごきげんで、、、、

さぁ、飲む、飲む、
ビール、焼酎、ワイン、日本酒、梅酒、もう、ごっちゃごちゃに飲む。
あやちゃんに見つかる前に飲んどかなくっちゃ。

朝起きると、ひじと腰をケガしていました。(ご心配なく、ただの自爆です)

さあ、気を取り直して、この日は札幌への移動。

朝10時のバスに乗ればいいから余裕だぜ、、、
なんて思っていたけど、せっかく余裕を持って準備してたのに、出がけに忘れ物に気付いて、わたわたしていると、、
いつのまにか、あれ、あと15分しかない!!
やっべー、15分で3、4キロ歩くのはほぼ不可能、スーツケースもあるし。
でもとにかく行ってみよう、と
途中まで走ったけど、到底無理。

よしっ、こんな時は、、

と、何を思ったか、
ヒッチハイクを始めるけん。
にっこりと微笑んで親指を上げる。いいイメージを持ってもらわないと。
いやぁ。
でも何度やっても全然とまってくれません。

そりゃそうだよな、昨日のお酒のせいでベニマシコみたいな顔してるし。
あやちゃんが台湾に来る時に買った新品のレモアのスーツケースだから、ヒッチハイカーっぽくないし。
山奥でスーツケース持ってヒッチハイクって怪しいですよね、
僕でも乗せないな。

しかたなく、、、

あきらめました。

どうせ遅れるんなら、と、てくてくゆっくり歩き、ふもとへ。
さてタクシーを呼ぼう、と公衆電話を探すけど、、、、
しまった、最近、公衆電話少ないんだよな、

いやーとんだ道中でした。

さてなんとか宇部空港から無事羽田に着きプラプラ、
いやーなんか食べとこう、でも昨日しこたま飲んだし、こんな日は蕎麦くらいしか食べられないな、
なーんてざる蕎麦をずるずる食べていたら、、

そう、恐怖の、
谷口さま、谷口顕一郎さま、53番ゲートまでお越し下さい、、というアナウンス。

え?なんで?
スーツケースに入れといた亀、ばれたかな? (嘘です)

まー行ってみるべ。
53番ゲートのカウンターで、
「あの谷口ですが、アナウンスを聞いたんですが何かありました?」
「え?え?谷口さま、15時発の便で札幌に行かれるんですよね?」
「いえいえ何を言ってるんですか、僕の便は16時25分発の、、、、」
(チケットをみせる)

やべ、、、、

16時25分札幌、着、だった。

あいたー、またやった、しーらねっ。
(知らないでは済まないよ、けんくん)
僕のせいで飛行機を待たせてしまっていた。
いやー、座ってる乗客の視線が厳しかったなー。
しかも一番後ろの席だったので、なかなか辿り着かない。
しっかりとベニマシコ顔をさらしてまいりました。





by hecomi-study | 2017-04-04 00:06


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