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季刊/凹みスタディ

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2014年 07月 09日

凹みが深まること


7月になったとさ。

ドイツ、強すぎる!
朝から7点は刺激が強すぎたけど。
日本は負けちゃったけどぼくのワールドカップはまだ終わっていない。
ドイツ人が大喜びで酔っぱらって暴れているのを想像するととても嬉しい。

さて、サッカーダイジェストではないので凹みの話し。

札幌はきれいな街だし、舗装技術も高いのでがつんとした凹みなんかない、
そう信じてきたぼくでしたが、
大間違い、無知なだけでした。

正しい方向に導いてもらって、流れも加わって、さらに行くところに行けばあるのです。
ということであいかわらずの凹み三昧な6月でした。
しかもここにきて、さらにぎゅぎゅっとした輩(凹み)に出会えたことが嬉しいし、何か大事なことが作品に備わってきた気もする。

そのうちにお見せします。
いや、
そんなもんか、とがっかりさせるのも嫌だからやっぱり見せません。


あまりいいニュースがないこのブログ。
今日は久しぶりにうれしかったので号外です。(無料で配布しています)
(恒例の箇条書きはありません)

彫刻家、本郷新さんを記念した本郷新賞というパブリックアートに与えられる賞が30年を経た今、本郷新記念札幌彫刻賞として衣替えしたのですが、
なななんと、凹みスタディを第1回目の受賞者に選んでいただきました。

正直、ぼくのお気に入りは他の作家の方だったし、(ストーブの作品、これはあたたかいしフォルムが抜群にきれいだった)(買おうかとも思った)(ちなみに2次審査には5作品がノミネートされ審査されます)
結果発表の時も、まあ僕ではないだろうと油断していたし、
会場が暑かったのでジャケットも脱ぎ、ヘロヘロのTシャツ姿だったのですが、
ぼくの名前が呼ばれてしまい、さらには、お立ちください、とのこと。
やべっ、と、とっさにジャケットを羽織ろうとしたのですが、そんな時に限って腕が通らない。
スマートに立ちたかったのだけど、ガサガサになってしまい、
会場の失笑をかってしまいました。
(らしいといえばらしいのだけど)

結果発表にも出席するかどうか迷っていたのだけど、応募したのだから最後まで見届けないと失礼にあたる、、と思い直してなんとか会場に行きました。

いやそれにしても
想像していた以上に嬉しかった。
これ以上に嬉しかった日があったかな。

正直、
ベルリンにいれば間違いなく、ただの外人、アジア人。
どんなにはりきったって最後の最後はよそ者です。

そうかといって
札幌に戻れば戻ったで、街は変わっているし、行くところもどんどん少なくなる、切符のシステムとかもわからないし、ビールもベルリンの10倍の値段だし、みんな僕のことなんかあまり覚えていないかもしれないし、昼間、散歩をしてるとあやしい人にみられるし、(日本では何かに属していない人はとても生きにくいものなのです)

そうなるともう故郷がなくなってしまった難民みたいな気持ちになってくるものです。どこに行っても居場所がないというか、、。(いいことといえばサッカーでドイツ、オランダを心から応援できることくらいです)

そんな時に、札幌の、日本の人に認めてもらった、ということで、ここにいてもいいんだ、と居場所ができた気がしました。

そして
もちろんみなさんもおわかりのように、
この賞はあやちゃんがもらうべき勲章でもあるのです。(満場一致でね)

凹み、なんていうわけのわからないことに付き合わされ、かれこれ十年。
費やした労働と時間と情熱を考えると、
やっぱり何か目に見えるわかりやすい形でのしるしが彼女には必要だったし、ぼくもそういうものをあげたかった。

だから喜びも4倍くらいでした。


写真は札幌の中央卸売市場わきの歩道で見つけた凹みを畳んだもの、これが賞をとってくれました。
凹みが深まること_a0144713_7441012.jpg





凹みスタディ 公式ホームページ
kenichirotaniguchi.com

by hecomi-study | 2014-07-09 07:57


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