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季刊/凹みスタディ

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2013年 10月 08日

トンボ図鑑 改訂版


10月です。

オランダより戻りました。

いやだいやだと思って帰ってきたベルリンだけど悪くないです。
(帰りたくないよぅとあやちゃんにおうかがいをたててみましたが無視でした)
天国から地獄に戻る気持ちでしたが、
この街にはいろんな人がいるので他人にあまり干渉しません。いい意味で。

コリアンダー入りのギョウザも超おいしいし。(あやちゃん作、パスタマシンがあるので皮からつくれます)

近くの公園にはそれは立派な栗の木もあるし。

トルコマーケットで売られる食材は安くておいしいし。

近くのスーパーの果物はなぜか絶対はずれ無しだし。

って食べることばかりですね。
ここのところ二人でジョギングを続けられているのでそれもあるのかな。
何でもおいしいです。
ちなみにジョギングは、制作への集中力を得るために始めましたが(2年くらい前)、おいしいビールを飲むため、搬出入で腰を痛めたくないため、公園の栗の木チェックのためでもあります。
苦にならないよう、走ることを楽しめるよう、無理せず適当に続けていくのがぼくらには一番いいようです。


9月覚えてるとこだけ箇条書き。

9月18日
いよいよベルリンに戻る日。

ルクルーゼの大鍋ふたつは意地でも自力で運ぶことにした。
そのかわり大きめの彫刻は全て置いていく。後々に車で運んでもらう。
どういう優先順位かわからないけど。
でもこれだけは譲れません。

ナイメーヘンまで送ってもらい、電車を乗り継ぎ、乗り継ぎ、
やっとベルリンへ。
ごそごそと荷物を開けてみたら無事に着いたルクルーゼの中に小さな彫刻たち(この中が一番安全です)となぜか、、、、あおのり。
あやちゃんが試行錯誤の上、彫刻を傷つけないですむモノを入れてくれたのだと思う。


告知: とんぼ図鑑について。

結局9月もアカヤンマをとらえることはできず。(チャンスはあったのにも関わらずメンタルで負けた)
また来るつもりだし、その時まで覚悟しておいてね。

下は一応完成したトンボ図鑑。地味に思うかもしれないけど、なにがすごいって全部一度捕まえてから写真をとっているところ。(普通は望遠レンズで写真を撮る)
飛んでいるトンボの飛び方、色、形を一瞬で把握し、新しい種かそうでないかを判断します。
まだ持っていないやつだったら、ひたすら追いかけるか、巡回コースを見つけて待つか、の判断をします。
クライマックスはあやちゃん、バートさんを、侍のようだ、と驚かせた網さばきです。一度振り下ろして逃がしてしまったトンボも返す網でつかまえます。ツバメ返しの要領です。(もちろん失敗することもある)

あと圧巻だったのは頭上3、4mくらいのところにとまっているヤンマに向けて虫網を垂直に投げ、落ちてくる虫網にちょうど飛び立とうとしたヤンマが入るというやつです。これにはぼくがびっくりしました。自慢ばかりですが本当の話しです。(もちろん虫網は何回も投げてます)

捕獲したあとのトンボ達はしばらく瓶に保存し、
適当にたまったところで
醤油の甘辛煮にしてお酒のつまみにします。

黒くなるくらい煮ると香ばしくてやめられません。

こっちの方はウソです。

毎回撮影が終わると逃がしています。

ちなみにあやちゃんの新しい趣味は花の種を採集すること。
気に入った花の種を丁寧に集めていきます。
黄色と黒の服を来ていれば、ミツバチのようです。

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凹みキャスティング
さてぼくの新しいシリーズ凹みキャスティング、やってみてほんとよかったしおもしろかった。でも、まあ出来上がりはつくる前から想像がついたのでけんあやともにふうん、いいね、という感じだったのだが、意外にというかすこぶる評判がいい。
実はそれが僕たちにとっては微妙で、自然の模倣にすぎないような(造形する余地はあまりない)このシリーズをどうとらえたらいいのか。

なんて深く考えてもしょうがないのでしばらくは楽しみながら続けてみます。
(僕の性分、こういうことを深く考えて解決したことがない)

トンボ図鑑 改訂版_a0144713_123253.jpg

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そして凹みキャスティングその2に選ばれた栄えある凹みは、、、、
ばーん、、
シロアリくんの家!
いきさつを説明しますと、
ある日、凹みキャスティングその1の台座を探していたぼくは、むかしルークが彫刻台に使おうともらってきたという立方体に切り出してある木に目をつけました。外に放置してあったこの木。
これを使いたいよう、とだだをこねたところOKがでた。
きれいな面を使いたかったので二人で一生懸命ごろんと転がした(400キロある)ところ、床に接していた面になにやら今までにみたことのないような凹みが出てきた。これは何かいな?と聞いたところシロアリの巣ですたい、ということ。でも去年の冬のうちにみんな出て行って今は空き家らしい。
何日か考えてみたけど、やっぱりやってみたい、ということで凹みキャスティングスタート。
水と空気(コンプレッサー)で念入りに掃除し(いろんな虫がなんだよ、やめてくれよぅと出てきた)サラダ油を流し込んでシリコンが木の肌に食いつかないようにする。
流し込んで固まったシリコンは、ルークとけん、そしてアレックスの3人がかりで大根抜きみたく引き抜いた。

はいこれです。
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11月のアルミ鋳造も呼んでもらうことができたので、今度はアルミニウムでやってみます。

それにしても最近のけんはとみになまけものです。
あやちゃんが彫刻の基盤をつくってくれるのに乗っかって、
今やシロアリまで子分にして造形をさせている。

このブログを呼んでくださっている方、
油断していると明日は我が身ですよ。
なんて
なぜか
脅迫みたくなってしまいました。

みなさんを子分にしたりはしません。

お詫びにぼくの秘密兵器を紹介します。
内緒ですよ。
ニューロシア、アルミキャスティング一号です。
11月にはアルミになります。

トンボ図鑑 改訂版_a0144713_134543.jpg


by hecomi-study | 2013-10-08 01:04


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